2015年2月26日木曜日

値切る?値切らない?それが問題だ

インドで暮らしている方々はご存知だと思いますが、インドで販売されている商品にはMRPが印字されています。Maximum Retail Price、小売の最大価格で、それより安く売るように決められています。ジュース、小麦粉、本、家電製品にシャンプー…パッケージされたすべてのものに印字されているのでそれより高い値段で買うことはありません。大変に明朗。

一方でマーケットで売られている野菜や果物、またはお土産にするようなカシミア、ジュエリーなどは価格が明示されていないことが多く、買い物をするたびに値段の確認が必要になります。相手によって価格が変動するらしく、マーケットで買い物をする時はインド人のサーバントさんやドライバーさんに行ってもらうと我々外国人が自分で行くより安く買えたりするのです。

タージマハルの外国人入場料が750ルピー、インド人入場料が20ルピーの国です。その差実に37.5倍。相手によって価格が変わるのが当たり前。かつて読んだインドの眼科治療院チェーンについてのノンフィクション、「ヴィジョナリーであるということ」では、高品質なサービスをありとあらゆる階層の人間に提供しつつ富裕層から多く支払いを受けることによって貧困層に無料で医療を提供し病院経営を成り立たせているということでした。持てるものが多く払い持たざるものが少なく払う/払わないのはこの国においては自然な文化の模様。

誰に対しても価格は一律、チップの習慣もない国日本で生まれ育った私には、インドのモノの価格は未だ理解が難しいのですが、ぼる、ぼられるの感覚は日本と違うようです。

私自身はマーケットでの買い物はほとんど値切りません。価格交渉は時間がかかるし値切れたとしても数十円レベルの話なので、そこはストレスと時間ロスを軽減する費用として夫も理解のうえ計上させてもらっています。
ジュエリーやカシミアは幸か不幸かあまり買わない買えないので特に悩んだこともなく…。郷に入っては〜の精神で少しゆったり構えすぎていますが、企業買収の場面などでこの「持つものが多く支払う」精神を発揮されたら日本企業はたまりませんね。あまりに高い価格で買わされたら買収メリットがなくなってしまう。

モノの価値を見極め、自ら価格を想定するのは本当に難しいものです。私自身は半分試合を放棄していますが、それでも鍛えられてるなぁ!



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目下の悩みは最近我が家に通い始めたココナツウォーターの行商くん。質は良いのですが、1個40ルピーは高すぎるでしょう!値切るか、値切らないか、それが問題だ…。

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