ラベル 読書 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 読書 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2016年2月19日金曜日

ムンバイ一の本屋さん

内装も雰囲気があって素敵です。

個人的にはムンバイで一番いい本屋さんだと思っている、Kitab Khana。
Fort地区、Flora Fountain前にあります。
ヒンディーやマラーティー(マハラシュトラ州の言葉)、グジャラーティ(グジャラート州の言葉)などのローカル言語の出版物も取り扱っていますが、基本的には英語出版物が主の本屋さんです。

他にも大型書店はいくつかあるのですが、ここの頼れるところは店員さん。
探しているものを言うと大体知っていて、取り寄せ対応が出来る、絶版、ほかの取扱い書店など、必ず何等かの情報を教えてくれるのです。

他の大型書店ではここまで打てば響く対応は得られたことがありません。
言わばインド出版物のコンシェルジュ?

入ってすぐの大きなテーブルにはインドやムンバイ、マハラシュトラ関連の本なども並んでいて、
ついつい見入ってしまいます。
ベストセラーランキングに頼らない本のディスプレイができるのは、店員さんに深い本の知識があるからだと思います。

個人的には新宿紀伊国屋とムンバイKitab Khanaはそういう意味では頼れる本屋さん。

購入時には購入冊数に応じて一冊から割引をしてくれるのでありがたい。

今回探していたものはここには無くて、何となく店内をぶらぶらしていたら子供の本のコーナーに、手塚治虫の漫画ブッダ英語版がセットで3000ルピー程で売っていました。

本場インドで売っているってすごい!

店内奥にはFood for thoughtという名前のカフェもあります。
いつも混んでいるので私は座ったことはないけれども、zomatoの点は高いのでいつかチャレンジしてみたいな!
体に良い食べ物を扱うことがコンセプトのようです。

もちろん日本語の本は手に入りませんがそこはKindleに頼るとして、
新しいムンバイ本や美しいインド写真集なども豊富に揃い、見ているだけで楽しいお店です。

ロンリープラネットの分厚くてカラフルでインドのテキスタイルを模したカバーも全ての写真もとっても素敵なインド写真集、5000円以上する高級本なのですがこちらでは常時ビニールカバーが付いた綺麗な状態で取り扱っていて、いつも買おうか迷ってやめてしまって今に至ります。

欲しい…けど高い…。
優柔不断な私、いつかインドを去るときが来れば思いきれるのでしょうか。
(果たして来るのかな?)

外観はこんな感じ。アーケードの一角にあります。
Kitab KhanaのHPにリンク
読書好きとしては本を食べるというヒンディー語の店名も何となく好き♪


ランキングに参加しています。1日1クリックしていただけたら嬉しいです。
  にほんブログ村 海外生活ブログ インド情報へ
にほんブログ村

2015年6月16日火曜日

巨大投資銀行(バルジブラケット)

文庫版でも1000ページ以上に及ぶ大著、
巨大投資銀行(バルジブラケット)」
黒木亮著、2008年、角川書店
を週末に読了しました。

巨大投資銀行は、1980年代半ばに日系都市銀行からNYの投資銀行へと転職をした主人公が、米国での金融手法を駆使して日本企業向けの投資銀行業務である合併買収、資金調達、運用提案を通じて合併買収の専門家となります。そしてバブル頂点の東京へ合併買収の専門家として赴任し、バブル後の不良債権処理にビジネスチャンスを見出し、実績を積み上げて成果主義の米系投資銀行の中で生き残っていくのですが恩師の言葉に打たれて日系銀行における投資銀行業務の育成に力を注ぎ、さらには日本の金融機関健全化に前向きに取り組むというストーリーでした。
同時並行的に米系金融機関で役員にまでなった伝説の日本人裁定取引トレーダー、そして米系・欧州系金融機関でセールスとして多大なる実績を上げ続ける日本人が並行して描かれます。

1980〜2000年代は金融工学の導入や計算機システムの機能向上による取引手法の多様化、合理化が押し進められた時代でした。バブルに沸く日本、米国で開発され続ける金融手法、そしてバブル後の不良債権処理からエマージングマーケットに視線を向ける時代と移り変わる金融業界の変遷が具体的に描かれていました。

金融業有資格者として読むと、米系、欧系、日系金融機関のビジネスの変遷、商品設計、歴史を通して全てが学びに通ずる大変スリリングな本でした。一応フィクションではありますが、実在の組織、人物、取引案件、事件がベースとなっていて、膨大な量の取材を元に記された本であることが容易に想像出来ます(その取材量については全く想像もつきませんが)。

成果が全てのある意味フェアな米系金融機関という戦場で本性をむき出しにして必死で戦う人々、政治力を駆使してまた違うフィールドで争う人々、どちらが向いているかは人それぞれかと思いますが、不正に手を染めず真摯に仕事に向き合う主人公はまさに金融業者の良心。とても爽やかで前向きに映りました。

自分の考えを話せなければ人ではないとでもいうような目線で見られることも当たり前のいま、打たれ強い精神力だけは向上したかと思いますが、猛然と勉強したい気持ちが湧いてきました。インドにいるからこそできることが明確になったような気がします。2005年出版の書籍で大変古い本ではありますが、読めて良かったです。



在ムンバイの方、ご興味ありましたらお貸しできます。

2015年4月10日金曜日

デリー勤務を命ず

最近出版された「デリー勤務を命ず 辞令が出たら読むビジネス版インドの歩き方」を読ませていただきました。
著者はインドでリサーチ会社を経営していらっしゃる方だそうです。

別に私自身には辞令も出ていないし、ビジネスもしていないし、デリーに住んでいるわけでもありませんが、それでも、共感できることも学びも多かったです。

大事なところは本書をお読みいただいたほうがよく分かると思うのですが、日々住宅などの欠陥、手抜き、雑な仕上がりに驚かされ、苛まれている身としては、インドのメンタリティを理解する上で重要だと著者が言われる「ジュガール」という考え方が興味深く感じました。

一言では言えないのですが、あるもので満足しよう、間に合わせようという考え方だそうです。よく解釈すれば限られた資源を多くの人々で分け合わなければいけないインドに不可欠の考え方ですが、悪いほうに働くと、その場凌ぎの仕事をしてしまう。
いつかはボロが出るのにどうしてその場凌ぎの仕事ができるのか、これまで不思議で仕方がなかったのですが、この国にとっては重要な考え方でもあるということを学びました。

「歩き方」と副題にあるようにさらさらーっと読める本書ですが、内容はインドの慣習やそれをさせるメンタリティなど深い洞察に満ちています。むやみにインド進出をすすめるわけでもないのですが優しく決断を促すスタンスでその距離感が読んでいて心地よかったです。

インド進出を考えるにあたって、インドで仕事をするにあたって、バックパッカー向けの本とは違った視点で(日本で流通しているインド本はバックパッカー旅行本がほとんどで来る前の情報収集に困りました…)読めるインド本だと思います。
読めて良かったです。

題名      デリー勤務を命ず   辞令が出たら読むビジネス版インドの歩き方
著者      繁田奈歩
出版社  日経BPコンサルティング
発行日  2015/3/16



ランキングに参加しています。1日1クリックいただけると嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ インド情報へ
にほんブログ村

2015年1月17日土曜日

読書会

The Commoner

ある程度教育を受けたインド人女性の間ではbook clubというアクティビティが一般的なようです。ソーシャル活動の一環の模様。

読書はとても好きなのですが英語で読むのは時間がかかるので、いつも課題図書を終えることができず、なんとなく参加しないでここまで来ました。先日、日本を題材にした本を読むから参加しない?とお誘いを受けたので期日ギリギリまでかかって何とか本を読み終え、初めてのbook discussionに参加してきました。

課題図書はThe Commoner。アメリカ人作家John Burnham Schwarzが日本の皇室、とくに民間から皇室入りした美智子様、雅子様をモデルに書いたフィクションです。日本語訳が出ていないか探したのですが無かったので残念ながらカンニングは出来ませんでした…。

参加者が完全に女性の会だったので、インド人女性の結婚観、後継ぎプレッシャー、そして現代インドならではのお見合い結婚か恋愛結婚か、というテーマが盛り上がりました。
伝統的インドの結婚観はかなり伝統的日本の結婚観に近く、女性は結婚したら家と夫を支える、義両親からの男児プレッシャーなど、それぞれ結婚、出産、育児を経てきたインド人女性たちが深く共感している様子でした。

面白かったのが、参加者のインド人女性たちが現代インドにもRoyal Familyがいるにもかかわらず、英王室と日本の皇室を比較していたところです。本のなかで皇室にお嫁入したHarukoやKeikoの感じた苦しみを、ダイアナ妃の苦しみと比較したのです。旧宗主国であるイギリスに現在でも近しい思いを抱いていることを感じました。

現代インドの抱えるレイプ問題にも話題が及び、女性教育の重要性についても強く主張されていました。差別、女性軽視の連鎖を断ち切るためには女性を教育し、家庭内における女性の地位向上を図るべきというのがインド知識層の共通見解のようです。しかしながら15歳の女の子が教育を受け続けたいけれども学校に通うには片道2時間かかり、その2時間の間に暴力の被害者になるかもしれない、それであれば結婚させて男性の庇護下に置こうというとある家庭の選択も紹介され、簡単に女性教育という対策を講じることの出来ない現状も紹介されました。

これまでなんとなく避けていたbook discussionでしたが、司会者の力量もあって本を読み終わったあとの感想を共有するだけでなく、そこから議論を始めて様々な論点を共有することができて、とても有意義な会でした。
英語での読書、がんばるぞー!

にほんブログ村 海外生活ブログ インド情報へ
にほんブログ村

しかしこの本の表紙の絵、皇室がテーマとは思えない。日本人である私には違和感があります。私だけ…?

2015年1月12日月曜日

おすすめムンバイ本

と言ってもガイドブックではありませんが…。

※今回ムンバイを旧称のボンベイと書くのはご紹介する小説がムンバイと名前を変える前のこの街が舞台だからです。

1. シャンタラム
    グレゴリー・デイビッド・ロバーツ著

オーストラリア人脱獄犯のリン・シャンタラムがボンベイに逃れてきて、当地マフィアの仲間になって活躍する話。著者の自伝的小説だとのことで、実際の地名やレストラン名がたくさん出てきます。普通なら知りえないボンベイマフィアの世界、スラムの生活と経済、ディープなボンベイの見どころもたくさん。個人的に気になっているのはスタンディングババのアーシュラム。座らないことを自らに課し、眠るときも起きているときもとにかく立って祈り続ける修行者のいる場所だそうです。今でもあるのかな。文庫にすると上中下巻の長大な小説ですが、お友達に借りて2日ほどで一気読みしました。止まらない!

ジョニーデップ主演で映画化されるとかされないとか。アフガニスタン戦争に遠征にまで行く長大な物語をどう2時間にまとめるのか。楽しみです。




2. サーカスの息子
     ジョン・アーヴィング著

日本語訳は現在絶版のようですね。残念。図書館や古書店でお探しください。英語版は書店で手に入ります。
カナダ籍のボンベイ人、ダルワラ医師。定期的にボンベイに戻ってきては自身の研究と診察を行っています。実は人気映画シリーズの脚本家という裏の顔を持っています。主演俳優は息子のように思っているジョン・D。映画を模倣した娼婦の連続殺人が起こって…。現代文学の奇才アーヴィング×混沌の国インドはすごい化学反応。小人の研究の過程で近しくなったヴィノドの巻き起こすどたばたもインド的で楽しい。

前半は読むのが大変だったけれど、後半になるにつれて一気呵成にまとめに入ってとっても楽しい読後感でした。たまにゴルフや食事やお茶をさせてもらうWillingdon Clubというスポーツクラブを中心に物語が展開していくので私としてはとっても身近に感じます。



あとはタブッキの「インド夜想曲」にもボンベイが登場します。こちらも夢に招かれたような気分になれる素敵な本。
ムンバイは関係無いけれど、主にベンガル系NRI(Non Resident Indian インドに住んでいないインド人)が主人公の美しい小説を書くジュンパ・ラヒリも好きなインド系作家です。

その街が舞台の本をその街で読むのは格別です。さらに日本語で読めたら至福のとき!




にほんブログ村 海外生活ブログ インド情報へ
にほんブログ村