2015年1月1日木曜日

アーミール・カーン主演新作映画「pk」

話題のヒンディー映画「pk」を鑑賞しました。
本当はハリウッド映画Gone Girlに行くつもりだったんだけど、pk人気が凄すぎるのか、いつも行くシネコンでの上映がほとんどこれ一色で選べなかったという…
夫の職場の映画好きの間でも面白かったと話題になっていたそうですが、非インド人にはわからないだろうと言われてしまったらしいです。どうなることやら。

朝起きて思い立って予約した9:45の回、かなり早い時間にもかかわらず満席でした。この日は30分おきにpk上映していました。

映画館に入って薄暗いロビーでコーヒーを買って、朝ごはん代わりのクッキーをかじりながら本編が始まる前の広告をながめているとわくわくしてきます。必ず流れる国家斉唱を起立して聞くと、いよいよ本編が始まります。余談ですがこの国家斉唱はいつも感動的で、誇らしげに口ずさむインド人が羨ましい。

さて映画の方は、3 idiots、「きっとうまくいく」という邦題で日本でも大ヒットした監督ラージクマール・ヒラニと主演俳優アーミール・カーンの組み合わせです。私はヒンディーがほとんどわからないので細かいところはこれから発売される英語字幕付きのDVDで復習しないといけないのですが、それでも引き込まれる映画でした!

ストーリーは、調査のために地球にやってきた宇宙人が初めて出会った人間に宇宙船との通信手段であるリモートコントローラーを奪われ、取り戻すためにあらゆる神様にお祈りをするのですが、宗教の複雑さに混乱します。ベルギー留学を終えてテレビ局に就職したヒロインとメトロで出会い、ヒロインに身の上を語ります。リモートコントローラーはとある新興宗教の教祖が保有しているのですが、その教祖と宗教討論の番組を経て取り戻し、ついに無事に宇宙に旅立つというのがあらすじです。宗教の他にも自由恋愛、セックス観、テロ、対パキスタン感情など、現代インドのデリケートな話題が出てくる出てくる。娯楽映画でこんなにやっちゃって大丈夫なの、と部外者の私が心配になるくらいです。

(訴訟リスク対応委員会を公開の半年前から準備してあったという話を後日聞きました。一部宗教からやはり公開差し止めの訴えも起こされているようです。それでも公開する攻めの姿勢はほんとにカッコいい!)

さばけた現代の都会っ子のヒロインを通してリベラルなインド人の視点も探れるし、宗教に傾倒するヒロインの父から保守的層のものの見方や、両者を通じて世代間の価値観の違いも見て取れます。一言では語りきれない現代インドをしっかりと捉え、なおかつダンスやコメディ部分もちゃんとあって娯楽映画として楽しんでみられる凄い映画でした。

「インドって牛が神様なんだっけ」「カレー毎日食べるんだよね」という帰国して日本の知人に会うたびに問われるお決まりの質問に上手く答えられない私としては「これ見て!」と言いたいので日本でも公開して欲しい!

ヒンディー映画、邪道かもしれないけど言葉がわからなくても結構楽しめます。これまでに何本か見ましたがヒンディーのなかにちょいちょいでてくる英単語で何と無く話はわかる。今回のアーミール・カーンは宇宙人役ということで本当に人間離れしていて、顔も踊りもそんなに魅力的じゃないけどこの人は映画が好きで演技が好きなんだろうなーと思わせる迫力がありました。12月19日公開なので全然最速レビューじゃないけど、とってもおすすめです。それでも言葉がわからないから、ということであればDVDには英語字幕が必ずつきますのでそちらをどうぞ♡


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