2015年5月22日金曜日

変化するムンバイ

ここのところ、生活の手引きの編集や長期間ムンバイにお住まいの方とお会いするなど、ムンバイの今昔を振り返る機会が多くあり、ムンバイが物質的に豊かになり始めていることを実感しています。

☆フェニックスモール
私たちがムンバイに引っ越してきて約2年が経とうとしています。私たちが来たときには既にHigh Street Phoenixというショッピングモールがあり、まずはここに行けば食品や衣類、洗剤などの生活雑貨が手に入ると教わりました。
ショッピングモールとしての設立は1996年だそうですが、ムンバイ一と称されるようになったのは拡張を重ねていた2010年頃だそうです。
日本から来た身には、あまりの小ささと並んでいる商品のダサさに、ここがムンバイ一のモールなのか…とこの先を思い暗澹たる気持ちになりましたが、確かに今では欠かせない存在です。

☆洋服
スペイン大手ファストファッションチェーンZaraは、ムンバイでは上記フェニックスモールに出店しています。値段が張る割に最高品質とはもちろん言えませんが、一応洋服が買えます。5年前にはザラも無かったとか。洋服が着たければ自分で生地を買って、テーラーさんにお願いして作ってもらうしか無かったとか。テイラーさんといっても英国的な優雅なものでは無く、英語の通じない汗まみれのランニングシャツのおっさんたちが埃入り放題の半開放の店内に座っている感じです。もちろんその場での試着もできない。かなり壮絶な仕立屋さん経験です。

☆物価
5年ほど前と比べると、生活実感ベースでの物価は約2倍になりました。年率約15%ずつ上昇していることになります。レストランでの飲食に限って言えばそれ以上に上がっているでしょう。人件費、光熱費、住居費、交通費、食費、服飾費、全てが激しく上昇。もはや金額面でインド生活メリットは無いと言ってもいいと思います。価格が高い割には質が悪いということも全てにおいて共通しており、日本がいかに高品質のものを低価格に提供しているかが身に染みてよくわかります。同時に為替も大きく円安にシフトしているのでコスト面でも大変厳しい現状です。


緑地は減少、インフラは未整備のまま変化なし、汚染は悪化、物価は上昇、でも物質的には豊かになった。典型的な新興時代を生きられる希少性を感じています。円安と物価上昇のWパンチでコスト面は大変厳しいですが…。


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