2015年11月29日日曜日

パリ旅行記12 再びインドへ。

ホテルに荷物を置き、引き続きニュースを見ながら持ち帰る食材をしかるべく処理した後は昼食へ。

ビストロ料理もやっぱり食べておきたいという希望に添っていくつか下調べをしておいた徒歩圏北マレの食堂をチェックしました。

お店によってはやっているところもありましたが、小規模な洋服やアクセサリー店、雑貨店などの多くが店を閉めていました。

予定していたお店も閉めていましたが、レストランは8割方開いている印象でした。
結局食事をしたのは、La Maison Plisson。こだわりの食品を扱う総合食料品店併設のレストランです。

北欧モダンか今どきロンドンのカフェっぽい清潔な店内、レストランはこんな日なのに満席。
栗かぼちゃのスープ、自家製ソーセージプレート、タルタルステーキにグラスワインをつけてもらい、いただきます。

どれも丁寧に作られた味でとても美味しかった。自家製ソーセージは私には塩辛すぎましたがどれも食材へのこだわりと料理への愛が感じられる素敵なお店でした。いい赤身の生肉も堪能できてよかった。

食後はマレ地区を散歩。食品店はほぼ全てが営業していましたが香水や衣料品、宝石店は時間を追うごとに閉めているお店が多いと思うようになってきました。美術館は全て閉鎖。レストラン、カフェはかなり営業。


実はこの日の夜、オペラを見に行く予約をしていました。しかし昼間の時点で劇場からキャンセルのメールを受け取りました。当局から興行中止の指示が出たようです。代金は後日(翌週火曜日)クレジットカードに全額返金されました。


本当はこの日、食器やキッチングッズも見に行くつもりでしたが、やはり人の集まる地区にはあまり行く気になれず、緊張感漂う街の空気も存分に吸ったので、散歩のあとは再びMaison Plissonに戻って夕飯の食材と持ち帰り用食材を買い足し、暗くなる前に部屋に戻りました。

夕飯は野菜スープにアラビアータ、残ったチーズとパテ。バゲットは最後の食べおさめ。
メゾンプリッソンで手に入れたポールボキューズの野菜だしでいいお味のスープになり、ニュースが気になりながらも穏やかに過ごしました。

翌朝、早朝便だったのですが、空港で出国手続きに時間を取られるかと警戒しながら行ったら過去最高に早いチェックインでした。スイス経由のためか出国審査もなく。一応EU圏外に出るのですが…。
たっぷり余った時間はバゲットサンドのお弁当でのんびり朝食。(ターミナルが小さかったせいかルフトハンザのラウンジしかなかった!ルフトハンザ!)

ジュネーブ着陸時、タラップを降りたところで警察官によるパスポートチェックがありましたがそれ以外に変わったことはなく、スイス航空の快適かつホスピタリティー溢れる飛行機に乗って無事ムンバイに戻ったのでした。

今回は本当にいろいろあった旅でした!

長々とお付き合いいただきありがとうございます。明日からまたインド生活レポートに戻ります。

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パリ旅行記11 テロの翌朝 インドに戻るための買い出し

朝一番でテレビをつけるとものすごい数の死傷者数がテロップで流れ続けていました。
サッカー場の映像、オランド大統領の深夜の演説、一部テロリストはその場で射殺されたことは報道されていましたが、まだ全容を整理するまでには至ってい無い感じでした。

しばらくテレビ、ネットで情報収集していましたが、昨晩と違い、外出しないようにという報道はなかったので、最終日の食料買出しをするためBlé Sucré周りの市場へ。

Blé Sucréではパンはしっかり買えましたが、地域の屋根付き市場Marché Aligreは市の決定により閉鎖されていました。商店街の個人店は食料品店を中心に多くが店を開けていたので、チーズ、コーヒー豆をインド持ち帰り用に予定通り購入。どの店でも交わされる話題の全てが昨晩のテロについてです。レストランが多数攻撃されたシャロンヌ通りはすぐ真裏、最も多くの死者を出した劇場ル・バタクランも1キロ圏内の市場だったので深刻さも一層でした。

モノプリが店を開けていたので引き続き買い出し決行。
本気の買い出しへの同行はお互いに不幸なので、荷物持ち係の夫は目の前の喫茶店で読書しながら待機です。

野菜、果物、パン、チーズ、パイ生地、チョコレート、パスタ。今回ハムはパスして、保冷剤代わりの冷凍食品を買いました。こだわりバターはデパート食品館にて購入済み。

カフェで待機していた夫が言うにはお店の人もお客さんもピリピリムードで、お店の人は午後以降お店を閉めるか相談してたそうです。午前は週末の習慣の食品買い出しのためにある程度の人出が見込める界隈ですが夕方になるとまた外出を控える人が多くなるようなところでした。

2区だけメトロに乗ってホテルへ。帰り道に冷食専門店Picardで更にお肉やソーセージ、かぼちゃのピュレ、冷凍パンオショコラを買い足します。本当はもう少し行く予定のお店がありましたが、今後買えなかったとしてもとりあえずこれで十分。

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パリ旅行記10 部屋でのんびり夕飯、そして…

冬のフランス名物といえばシーフードプラターl'assiette de fruit de mer。
ですが、生ガキ以外は茹でて冷めた海老や巻貝や二枚貝、食べにくさ満点の蟹をマヨネーズで延々食べ続けて最後はちょっと飽きてしまう上にかなり良いお値段なので、部屋で食べたい食材だけ料理して暖かく食べることにしました。

本日の仕入れはムール貝、大海老、そして半生で十分いけそうな大ぶりの殻付きホタテ貝!ホテル前で開かれるマーケットで予め仕入れておきました。
野菜ポタージュもナチュラルで美味しく、カフェオレボウル一杯があっという間になくなりました。

ムール貝はエシャロットと白ワイン蒸し、海老はトマトとバターでソテー、殻から外したホタテ貝はボルディエ海藻バターでソテーしてみました。プリン体祭☆


デザートにアンジェリーナのモンブランを食べ、高くなった、小さくなった、栗の色が変わった、栗に混ぜ物が増えた、などとブツブツ言いながらのんびり過ごしていました。

確かにこの夜、窓の外のサイレン音はやけに多かった。でもインドの生活で室外の騒音を無いものとする機能が激しく鍛えられていた私たちは気にもしませんでした。

くつろぎながらニュースをチェックしていたら、パリでテロの速報が。記事を読むと「レピュブリック」と書かれていて、連日通過する交通の要所なので詳細情報はあるかなとテレビをつけました。

ものすごい負傷者の数が報道されており、現場映像は緊迫した感じ。そして驚くことに「今夜は外出を控えてください」と言っているのです。え?フランスで?

この夜報道に出た情報は非常に制限されており、テレビの映像もパトカーが走っている映像ばかりですが、現場リポーター、混乱する報道局の様子からただごとでは無いことは伝わってきました。

眠るまでテレビで情報をフォローし、家族には無事であることだけ念のため連絡。
徐々に増える負傷者数、錯綜する情報に次第に緊張しながら不安に一晩を明かしました。


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パリ旅行記9 ピカソ美術館、ハシゴのジャンクフード

ピカソ美術館はマレ地区の貴族の館を改修して利用した建物。並ぶことなくスルスルっと入れました。油絵だけでなく紙やワイヤーで作った立体作品(工作…)、彫刻などたくさんのピカソ作品。家族について、画家たちとの交流と彼のコレクション、有名になってからのインタビュー記事や映像など、ピカソのフランスにおける活動が幅広く展示されていて見応え十分でした。

ヘロヘロになりながらじっくりと鑑賞し、屋上テラスでちょっと休憩…。16時頃には入場のための行列ができていました。金曜日だから夜遅くまで開くフランスの美術館。夕方のんびり美術鑑賞できる生活ってなんか良いですね。
お腹に余裕が出てきたので2軒目ジャンクフードに向かいます(笑)。

Grillé(自分では良い写真が撮れなかったのですがこちらのサイトに上手に載っています)

サイズだけはよくある小さなケバブ屋さんと同じくらいのお店ですが、こちらのお店はちょっと違います。
有名シェフ、レストランプロデューサーが企画、食材は最近恵比寿にも進出したらしい熟成肉のユーゴ・デノワイエHugo Desnoyerのお肉、パンとハーブはBio(有機)ととことん拘った高級ケバブ屋さんなのです!とは言えポテトとドリンクのセットで10ユーロくらいなので、日本でグルメバーガーを食べるのと同じくらいで食べられます。

注文を受けてからパンを伸ばして焼き、ポテトを揚げ、お肉を切ってくれます。ソースは色々選べる中からヨーグルトベースのソースブランシュSauce Blancheを選択。

パンは平たいパンでした。どこにも嫌味がなくて、素直に美味しい!2人で1人前にしたので競争しながらあっという間にペロリ。さっきあれだけお腹いっぱいだったのに…。

この後は懐かしのアンジェリーナモンブラン(喫茶室はすごい行列!お持ち帰りは待たずに買えました)を買いにチュイルリー、散歩しながらゴージャス宝石店が軒を連ねるヴァンドーム広場のキラキラウィンドウを眺め、ラファイエットグルメで更にワインとパン、細々とした食材を買い、8時半にはホテルの部屋へ戻りました。
ちょこちょこ移動にもバスが大活躍!景色も眺められて時間の限られた観光客には一石二鳥です。乗り継ぎのついでにルーブル前で定番写真も撮れて満足w。

1日でどれだけ食べるの?という感じですが、夕飯は部屋でシーフードと決めていました。幸いにも。


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2015年11月28日土曜日

パリ旅行記8 ジャンクフード2連続!?

今回食べておきたかったB級グルメトップ2は、ベトナムフォーとケバブ!
どちらも移民が持ち込んだ味なのですが、すっかりフランスに根付いています。
(北アフリカ料理のクスクスータジンも好き。今回は日程と胃袋がついていかず泣く泣くパスしました。)

まずはミニミニ中華街と化しているArts et Metier駅周辺、行列の出来るSong Hengへ。
メニューは潔く2種類だけ。ビーフのフォーと、汁無し麺ボブンBo Bun。どちらも大小選べます。

Bo Bun小。普通ラーメン丼にこんもり、ぎゅうぎゅう。小?(笑)

フォー。ボブンの後ろに見えているたっぷりのミントやもやし、レモンを投入していただきます。インド経由には嬉しいビーフたっぷり♡
12:30到着でしたが既に並んでおり、狭い店内にはぎゅうぎゅうにお客さん。勿論相席。更には食べている途中での席移動も要求されますw。急にアジアです。

麺がのびのびになってしまっているお店が多いフランスですがさすがの人気店、こちらはしっかりコシのある麺と薄味の美味しいお出汁でした。ボブンは過去何回か食べていますが今回初めて美味しいと思えました。

お客さんは白人と東洋人が半々といったところなのですが、面白いことに白人は汁無し麺ボブン、東洋人は汁あり麺フォーを頼む傾向が非常にはっきりと分かれていました。
白人、スープヌードル文化は無いのですね。
お持ち帰り注文も多数。

フランスでハズレベトナム料理を引くと大変惨めな思いをすることになるのですが、今回は大当たり☆大満足、お腹いっぱいでお店を後にしました。

本当はこの後ケバブを食べに行く予定だったのですがちょっとお腹いっぱいすぎるので腹ごなしのため半年ほど前に改装オープンしたピカソ美術館に行くことにしました。
(2日前にこちらも改装オープンしたロダン美術館と迷って、明日ロダンに行けばいいかなー、なんて言ってとりあえず手近なピカソ美術館に行ったのでした。そして明日は…このときは知る由もなく…。)



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パリ旅行記7 ちょっぴり市内バスツアー

お腹いっぱい食べた翌朝の食事はスキップ、夫はランニングへ、私は用事を済ませにマドレーヌへ。
ギリシャ神殿風で美しいマドレーヌ寺院
カロリー消費のためお散歩…と思っていたら突然が雨が降り出したので、手近にあったバス停から15区の方へ行くバスに飛び乗って市内観光することにしました。

バスはコンコルドークリスマスマーケットの出ているシャンゼリゼを通り、ブランド街モンテーニュ大通り、アルマ橋を渡ってエッフェル塔のあるシャンドマルスの下を走っていきます。
景色を楽しみ、何を見ても「綺麗ね」と答える奥さんに一生懸命話しかけるおじいさんという老夫婦の会話にほっこりしながらBir-Hakem橋のたもとでバスを降りました。
(スリはいないし、外の空気はすえるし、景色も眺められるので私はパリや京都のバスが大好き。バスに乗ること自体がエンタテイメントです。)

偶然真向いに田舎パンで有名なPoilaneのお店があったのでそれなりに有名なクッキーを購入。
ちょこっとつまみ食いしながら夫と待ち合わせをしたArts et Metierのベトナム料理屋さんへ。

この日のランチはフランス流ジャンクフード祭り☆


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パリ旅行記6 最旬フレンチ 芸術を体感

今回は最新のフレンチを体感しようと思って滞在中唯一「レストラン」を予約していました。ブラッスリーでもビストロでもビストロノミーでもなくて、レストラン。

伺ったのはこちら。
Restaurant A.T

シェフは日本人、補佐にフランス人、サービスもフランス人。
元々日本人が作る繊細なフレンチ、好きなのです。
更に最近のフレンチは昆布に柚子に出汁、やたら和食材が不思議な形で登場するので違和感も多く。
であればあえて、パリにお店を構える日本人シェフが今どんなお料理を出されるのか、経験してみたいと思ってこちらのお店にワクワクしながら伺いました。

事前のリクエストは「鶏肉以外」。別に嫌いではないのですがインドで選択肢がないために散々食べる鶏肉、インド国外のお肉が選べる場所ではできたら避けたいと思うようになってしまいました…。


素材の名前だけがずらりと並んだ長〜いコースの説明書き。
よくあるフランス料理の構成はアミューズ、前菜、メイン魚、メイン肉、(チーズ)、デザートで多くてせいぜい6皿ですが、こちらは皿数も多くこの日はアミューズ含めて11皿、素材名だけを羅列したメニューの書き方はまるで懐石のお品書きのよう。

夫はワイン5種類のペアリングをつけていました。各種ワインを経験させてくれてなかなかお得なコース。

写真はこんな感じ〜(品数が多いのでまとめちゃいました)。



(半)生魚、(半)生肉など素材の良さを活かした料理、野菜の濃い味わいを楽しめる控えめな味付けだけれども手の込んだ料理、見た目からは想像のできない味わいの料理など、どれも印象深いものばかり。
写真でまとめてみるとアースカラーのお料理が多いですね。
食事というか、時間がたったら消えてしまう一瞬を味わうモダンアートを体験しているようでした。
行けて本当に良かった!

唯一足、というか爪のついたままグリルされた鳩だけが、毎日インドの高級ボロアパートで不本意にも共存を強いられている鳩を思い起こさせ、食欲が減退したのでした。勿論火入れ加減や味は素晴らしいものでした。隣のほっそり綺麗な白人女性は特に驚きもせずに鳩の足まわりまできっちり食べきっていたので肉食な方々には普通のことなんだと思われます。
インドのトラウマ恐るべし。

帰り道はセーヌを渡り、ノートルダムの裏側を眺めながら15分のお散歩。
新しいフランス料理の風を堪能したことをゆったり語り合いながらお部屋に帰りました。


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